第1章 はじめに

G8オープンデータ憲章(2013)や各国のオープンデータ政策を受け、政府のデータポータル上で多種多様なオープンデータの整備が積極的に進められている。こうしたオープンデータの世界的な潮流の中で、様々なオープンデータを分野横断的に利活用し、国際的な環境問題の解決や住民参加による社会的課題の解決に向けた活動が活発化してきている。さらに、オープン・スマートシティに代表されるよう、IoTデータを利活用しエネルギー・交通など都市リソースの最適化や災害時の安心・安全の保障、住民の生活品質(QoL)の向上に資する付加価値の高いサービス開発に期待が高まっている。

スマートIoT推進フォーラム異分野データ連携プロジェクト[1]は、平成27年10月に発足したIoT推進コンソーシアム(会長:村井純 慶應義塾大学教授)において、IoT関連技術の開発・実証、標準化等を行う技術開発ワーキンググループ(スマートIoT推進フォーラム、座長:徳田英幸 慶應義塾大学教授)の研究開発・社会実証プロジェクト部会(部会長:下條真司 大阪大学教授)に所属するプロジェクトとして設立された。異分野データ連携プロジェクトでは、様々な分野におけるIoTデバイスやウェブ等からのデータと、国・地方自治体が公開するオープンデータや利活用範囲が広まりつつあるG空間データ、さらにはプロジェクトメンバー自らが保有するデータとの新しいデータ連携を目指して、異分野ソーシャルビッグデータの横断的な統合・分析・流通を行うための課題を検討する(図 1)。現在、産学官から21機関37名のメンバーが本プロジェクトに参加している(平成28年12月時点)。

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図 1 異分野データ連携プロジェクト

  

本報告書は、異分野データ連携プロジェクトのメンバーによる研究成果を中心に、異分野データ連携の在り方について基盤技術、社会実装の両面から課題を整理・体系化し、今後の異分野データ連携の在り方について提言を行うことを目的としている。